私が大学に在籍していた当時は病院の薬剤師になった方が色々と勉強になると言われていて、漠然と自分もそうした方がいいのかな、という思いがありました。 しかし、成績優秀な友人が内定先をサツドラさんに決めたことがきっかけで、こんなに勉強熱心な人でもドラッグストアを選ぶのだな、と考えるようになって、興味が沸きました。

　札幌から苫小牧に異動して7年半もいました。20代のほとんどを苫小牧で過ごしたことになります。異動という言葉に「えっ？」と思われる方も多いかもしれませんが、独身のうちなら是が非でもお勧めしたいです。ツルハから転勤手当、家賃幇助などのサポートがあるので、札幌にいるより圧倒的にリッチになれます。そして、苫小牧という地区がミソで、車や電車で札幌まで１時間、特急なら４５分で着きます。北海道に住んでいればこれくらいは「近い」という感覚に当てはまると思うのですが、この距離でありながら先述したサポートを受けられる地区なんです。あるとき札幌で行われた飲み会にて「小原さんはいつも飲み会にいますよね」と指摘されたことがありますが、終電が２３時半だったのもあって結構気軽に来られたんですよね。札幌への異動の声がかかり、苫小牧に別れを告げたときにどれくらい地方にいたことで得をしたのかと計算してみたのですが、離れるのが惜しくなりました。現在は札幌で子育て真っ最中なので、気軽に地方に異動というわけにはいきません。でも、お金以外にも色んないいことや楽しいことがありました。

　私は実務実習指導薬剤師の資格を持っています。今まで１６人の実習生に指導をしてきたのですが、彼らが薬剤師になって訪ねてきてくれたり、連絡をくれたりするのがとても嬉しいです。中にはツルハに入社してくれる方もいて、やっていてよかったと思えます。彼らに教えていく中で、薬の知識もどんどん増していき、薬剤師としての引き出しがとても増えました。また、彼らの実務実習が毎回完走できるのは私以外のスタッフの協力あってのことです。今、私が得られるこの“やりがい”は皆さんの協力あってのことなので、感謝の気持ちを忘れずに今後も続けていきたいです。

出勤するとまずメールチェックをします。特に期限付きのやらなければならない業務が毎日のように来ているので、いち早く片付けてしまうことを意識しています。こういった業務が頭の片隅にあると、なかなか薬剤師としての業務にも集中しきれないものです。朝一番で患者さんが殺到することはほとんどないので、大体は片付いてしまいます。また、多少混雑したとしても他のスタッフがカバーしてくれるので、薬局長業務が滞るということはほとんどないです。環境に恵まれていますね。他に力を入れていることは教育でしょうか。ここに異動してくるときに上司に「次の薬局長になれる人材を育ててほしい」と言われたので、部下には私の行っている業務は何でも見せてお話しています。また、薬学実務実習に関する業務の担当をしているので、前述したとおり実習生への指導の他にエリア内の他の薬局も含めて実習がつつがなく行われているかのチェックなども行っています。